『モード後の世界』栗野宏文

『モード後の世界』栗野宏文

セレクトショップブランドで人気のユナイテッドアローズの創業者のひとりの栗野宏文さん。

現在は上級顧問で、クリエイティブディレクターとして活躍されています。

社会潮流の読み方、おしゃれとは、ファッションの歴史、ファッションの今後などが書かれています。

とても刺激を受けるお話が多く、読んでいて楽しかったです。

 

栗野さんは「ファッションの方向性を決定するのは社会潮流である」考えており、何が流行るのか?ということが中心ではなく、「今世の中で起きていること。それに対して生活者はどのようなマインドで暮らしていて、その中で何が優先されるのか?」を重要視しているのだそう。

ファッション業界において社会潮流を読み服を作っている人は数えれるほどしかおらず、それをやり続けてきたのが、コムデギャルソンを作った川久保玲さん、メゾンマルジェラでクリエイティブディレクターとなっているジョン・ガリアーノだそうです。

 

栗野さんの海外の街での歩き方も面白かったです。

こんな時代だからこそ余計に、海外旅行に行って、街散策したいと思いながら読みました。

 

今の時代に最も重要と感じているサスティナビリティ、個の時代、西洋的価値観の行き詰まりという3つのキーワードが挙げられていました。

 

そしてファッションブログや、インスタグラムの時代になり、流行のファッションやスタイル自体がフェイドしていき、モードが終わったと言える状況で、「モード」に代わる言葉が「ダイバーシティ」ではないかと考えているそう。

今後、多様な社会において、自ら、多様性の発信者と受け取り手になり、人と違っている方が素敵という考えになり、意識の範囲も大きく広がっていくのではないかと。

 

おしゃれの考え方では、流行モノより古い服をマイビンテージを言えば価値をもつというようになっているそうです。

これは自分に似合うと思う一着を、なぜそれが似合うのか、気に入ってるのか、どうしてこの服に関しては褒められるのか?を分析することも大切だそう。

また、日本とアフリカのファッションとカルチャーの交流を通じて、文化的、経済的発展をもたらすことを目標としてプロジェクトの一環で、2019年にナイジェリアのラゴスと東京でイベントを実施したそうです。

ラゴスで舞台となったのがアララというセレクトショップでしたが、そこがまたおしゃれなので、ラゴスに行くことがあれば訪れてみたいと思いすぐにメモしました。

 

さらに、エネルギー問題を考え、お洒落をして自転車で移動しようというツイードランというイベントや、困っている一人のためにみんなで解決をということで寝たきりの人に、寝たままでも着脱ができるライダースジャケットを作ったりなどという活動もされているそうです。

社会問題にどう関わり、貢献していくかを考えていくことはこの先、特に重要となっていくと時代だと思われるので、とても素晴らしいなと思いました。

コロナ禍が落ち着いたら、ファッションはどのように変化していくと思うか?という質問に対し、ある種の強い服が支持されるのではと栗野さんは考えているそうです。

実際はどうなるのでしょうか。

結婚してからファッションを楽しむ余裕がなくなってしまっていた私ですが、読み終わると、これから何を着るか考え、向き合い、ファッションを楽しみたいなと思っていました。



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