ふとした時に、思い出す言葉ってありませんか?
本書『喜ばれる人になりなさい』は、著者の松永茂久さんが、少年時代に母、たつみさんからもらった言葉を胸に、数々の挑戦を経て成長していくノンフィクションの物語です。
読み進めるうちに、自分の人生と重ねたり、誰かの顔が思い浮かんだり、心がじんわりと温かくなる、そんな一冊でした。
本書が伝えたい「3つのこと」
この本には、著者が「3つの目的を持って書いた」と明言しています。
- 読者が、お母さんという存在の大切さを再確認できるように
- 自由奔放だった母、たつみさんの姿を通して、家事・育児・仕事に励む世のお母さんの自己肯定感を高めるために
- 「喜ばれる人」を、この世界に増やすために
この視点を持って読むことで、たつみさんの言動が、ただの破天荒ではなく、「自分を信じ、自分を愛し、人に喜ばれる人間であれ」という強いメッセージだったのだとわかります。
印象に残ったことばたち
「人には3つの心理がある」という一節が、特に深く心に残りました。
1つめが、人はみんな自分のことが一番大切な存在であるということ。 2つめが、人は誰もが自分を大切にしてほしいし、認めてほしいと願っているということ。 そして3つめ、人は自分のことを理解し、大切にしてくれる人のことを好きになるということ。
永松 茂久. 喜ばれる人になりなさい 母が残してくれた、たった1つの大切なこと (pp. 282-283). (Function). Kindle Edition.
どれも当たり前のように聞こえ、わかっているつもりでいるけれど、日々の忙しさや余裕のなさの中で、つい忘れてしまうことかもしれません。
人間関係がうまくいかないときや、自分の心に余裕がないとき。
そんなときこそ、この言葉を思い出すことで、少しだけやさしい気持ちになれる気がします。
本の中では、著者の母が「母として決めていた3つのこと」も紹介されており、そこからも揺るがぬ信念と深い愛情を感じました。
母って、やっぱりすごい存在です。
さいごに
母の言葉の力は、時に何よりも強くて、何よりもやさしい。
この本を通して、私自身の母との時間や、日々の小さなやりとりを思い出しました。
大切なことって、案外すぐそばにあるのかもしれません。




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