『エンデュアランス号漂流記』アルフレッド・ランシング
1914年、アーネスト・シャクルトンを隊長とした、28人の探検隊員が南極大陸陸路横断に挑戦し、エンデュランス号に乗り出発しました。
しかし途中でエンデュアランス号は流氷に囲まれ、沈没してしまいます。
氷の上に残された隊員達は極限状態の中で、17ヶ月もの間を乗り切り、全員が見事に生還を果たします。
100年以上前に実際にあった出来事で、その冒険の全貌が書かれています。
読み終わると、どっと疲れてしまいました。
足を失ってしまった隊員もいますが、全員が生きて帰れた事は凄い事です。
判断を間違えれば、全員が亡くなってしまっていたかもしれないという状況。
度々襲ってくる危機に対するシャクルトンの驚異的な判断と行動力、精神力、責任感には深く感銘を受けました。
エレファント島からサウスジョージア島までは1000km以上も離れており、世界一危険な海域とも言われるドレーク海峡をわずか6.7m程のオープンボートで進むのはとてつもない事であります。
サウスジョージア島までナビゲートをしたワースリーの航海技術の高さにも驚きました。
常に濡れた服で、凍りつくような海水を浴びながら荒れ狂う波の上を航海しているので、この本を読むと、こんな東京で暖かい服を着て寒いなんて言ってられないなと思いました。
さいごに
この本を読んでみたきっかけは、写真家の水口博也さんの南極ダイアリーに登場したからです。
水口さんが、アラスカに拠点を置いて活躍されていた写真家の星野道夫さんと、アラスカで一緒にキャンプをしたんだそうです。
そのキャンプに星野さんは「Endurance-Shackleton’s Incredible Voyage」というアルフレッドランシングが書いた本を持ってきており、この本についてテントの中で結構な話題になったそうなのです。
水口博也さんの「南極ダイアリー」についてはこちらでご紹介しています。
星野道夫さんの本は「旅をする木」を読んだ事があり、こちらでご紹介しています。
どちらもとてもおすすめの本です。
星の満点が5個で、星の数で私が評価するなら
[★★★★★]満点です。
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