『オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る』オードリー・タン
台湾の行政院のデジタル担当を務めるオードリー・タン。
8歳でプログラミングの独習を始めて以来、約30年に渡り、デジタルの世界に関わっています。
テクノロジーが世の中をどのように変えるのか、また人間はテクノロジーに対して、どのように向き合って活用してしていけば良いのかについて書かれています。
AIはあくまで人間を補助するツールである。
AIが代行するようになった仕事に就いていた人は、今度はAIを誘導したり、訓練させたりして、「新しいデバイスに取り込める部分はないか」と探すように仕事を始めると良いのだそう。
デジタル社会で求められる3つの要素。
「自発性」「相互理解」「共好(皆が受け入れられる価値観を見つけ出せるのかを考えながらの共同作業)」
デジタルの進展に従い、サイエンスやテクノロジーをイノベートしていくためにはSTEAM+D教育が重要
S(Science=科学)、T(Technology=技術)、E(Engineering=工学)、A(Art=芸術)、M(Mathematics=数学)、D(Design=デザイン)
日本の哲学者の柄谷行人さんの思想に影響を受けており、柄谷さんが唱えている『交換モデルX』が、デジタル上で実現することがわかれば、それを政治面に応用し、資源を巡る争いもなくなる可能性があるそう。
交換モデルXとは
①知り合いと見返りの関係になって交換するパターン
②知り合いと見返りの関係にならず交換するパターン
③見知らぬ人と見返りの関係になって交換するパターン
④見知らぬ人と見返りの関係にならずに交換するパターン
④が交換モデルX
デジタル空間とは、未来のあらゆる可能性を考えるための実験場所ではないかと考え、より良い世界になるように活動しているのです。
市民の声を聞き、誰も置いてきぼりにしないという考えを持つ、素晴らしい人だと思いました。
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