マーコ・スタンリーフォッグは父親を知らず、幼い時に母を失くし、叔父と一緒に暮らしていました。
人類が初めて月を歩いた夏、大学生になって一人暮らしをしていました。
引越しの直前に、叔父から餞別として1000冊以上の本をもらいましたが、唯一の血縁だった叔父が亡くなります。
大量の本を1冊ずつ読み、そして処分していきます。
お金がないため、日々の生活も限界まで切り詰めていきますが、底を尽きてしまいます。
ホームレス生活を余儀なくされボロボロになっているところを、親友と、後に恋人となる中国人女性に助け出されます。
その後、目が見えず、足が不自由な老人トマス・エフィングの元で住み込みで働き始めます。
マーコは車椅子を押して散歩し、景色や人々のことを言葉で伝えたり、本の朗読をしていましたが、エフィングは自分の過去の秘密の出来事を語り始めます。
そしてその後、自らの家系の秘密にたどり着きます。
最初は一体どんな話なんだろうと思い読んでいましたが、気付けば夢中になり読んでいました。
波乱万丈の青春時代を送るマーコ。
物語の後半で知る事実には驚きました。
中華料理屋さんのフォーチューンクッキーで引いた、「太陽は過去であり、地球は現在であり、月は未来である」という言葉。
のちにテスラの本を読んだ時に同じ言葉が出てき、エフィングにとって重要だった人物テスラの言葉だと知り、衝撃を受け、いろんなことが並行して起きている、出来事は後に繋がっていくものだということを強く感じる部分もなんだか好きでした。
恥ずかしながらこの作家さんを知らず、本の装丁を見て選んだだけでしたが、とても良かったので他の作品も読んでみたくなりました。
コメントを残す