『Red(レッド)』島本理生
イケメンの夫との間に、夫にそっくりの可愛い2歳の娘がいる塔子の不倫の話です。
夫の両親と同居し、お義母さんとも仲が良く、子育ての協力もしてもらい恵まれた環境にいるはずでした。
ある日、友人の結婚式会場で10年前の大学生時代に不倫相手として付き合っていた恋人で現在は独身となった鞍田さんと再会し、そこから翠は鞍田さんと再び関係を持ってしまいます。
終わりにしようと思っていても終わる事ができず、嘘をついて会いに言ってしまう流されやすい塔子に少し、嫌な気持ちを抱いてしまいました。
ですが鈍感な夫で、偉そうなことを言うわりに自分1人では子どものお世話もできず、母親の意見ばっかりを聞く、そしてセックスレスになり3年。
そうなると、常に家でも気を使い、夫からは女性としては見られていないため、以前の恋人と再び関係を持ってしまうのも仕方ないのかなぁ?なんて思ってもみたり。
エピローグでは塔子が翠と共に鞍田さんに会いに行くシーンがあるのですが、とても切なかったです。
でも、塔子が翠の事を思い、夫と翠と再び家族としてやっていくと言うことを決めたのだと思うと翠のためにはよかったなと思いました。
けど、きっと塔子にとっても鞍田さんにとってもお互いずっと忘れられない人なんだろうなと。
夫の立場になって見ても切ない気持ちに。
読んでいて色んな感情が沸き起こり、愛とは?と考えたり読み終わった後も、頭にまとわりついてくるそんなストーリーでした。
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