『東電原発事故 10年で明らかになったこと』添田孝史

『東電原発事故 10年で明らかになったこと』添田孝史

2011年3月、福島第一原子力発電所事故発生から10年。

史上最悪「レベル7」の事故はなぜ起こったのか、津波と、電源喪失は本当に防げなかったのか、どのように裁かれているのか、何が隠蔽されてきたのか、事故の責任追及、賠償の進捗状況はどうなっているのか。

1万ページ以上に及ぶ膨大な事故調査資料や裁判記録をもとに事故の深層、被害と裁判の現状を、科学ジャーナリストの添田孝史さんにより、10年経った時点で明らかになった全体像が書かれています。

 

日々の生活を送っていく中で、どうしても放射能汚染が気になってしまうために読んでみました。

原発の事故発生から避難までの様子など、とても悲惨な状況であったことなどが書かれており、安全対策がきちんと取れていなかった事実、世界の原発に対する動向など、、、。

特に興味深かった内容はやはり放射線のことです。

射能線量が上がり、懸念されることのひとつはがん患者の増加。

1986年に起きたチェルノブイリの事故では、子どもの甲状腺がんが増えたことが報告されているので、最も警戒するべき健康への影響と考えられています。

自然放射線で被曝する量は、日本では年間2.1mSv(ミリシーベルト)とされています。

被曝した住民と、被曝していない住民を比較してもがんでなくなる人の人数の違いははっきりわかるほどの差は出てこないだろうと福島県は説明しているそうです。

 

そして私の1番気になっていた食事にどのくらい放射能物質が含まれているのか、福島県を中心に18都県の家庭で調べいました。

2011年の調査で、原発事故と関連するセシウム134やセシウム137が検出器で測れる最小の1kg当たり

1Bq(ベクレル)より大きな値が検出されたのは福島県100世帯中10世帯でした。

最も多かった家庭の食事を食べ続けたとして、1年間に食べ物由来で被曝する量は0.136mSvになる計算です。

また、新しいリスクとして、今回の事故で初めて見つかったセシウムボールという微粒子による汚染です。

セシウムボールは1/1000ミリ前後で、放射性物質のセシウム、ウラン、プルトニウムなどを含んでいます。

これまでセシウムは水に溶けるので、吸い込んだり、食べたりして体内に入り込んでも、比較的早くに体から排出されると考えられていましたが、セシウムボールは水に溶けにくく、体内に長くとどまってしまいます。

同じ量のセシウムでもセシウムボールの形だと、人体への影響が大きくなる可能性が指摘されているのだそうです。

  

放射性物質の除染作業を2011年から実施しており、2020年末までで、費用は約5兆円かかっているようです。

その内容は、土の表面から深さ3〜5cmの範囲に放射性セシウムが集中しているので、そこを削りとり、綺麗な土を埋め戻す。建物の外壁などを拭き取る。農地は、表面の土と深いところの土を入れ替える「反転耕」です。

ただ、森林の除染は人が住んでいる場所の近くだけで、道路脇、河川の近く、あぜ道などは行われておらず、人が近くに住んでいる場所でも除染が全面的に実施されているわけではないようです。

政府が除染した地域の平均で、2011年8月に毎時2.7mSvあった線量は除染後の2018年3月には0.32mSvにまで下がり、約18年分の自然減衰の効果を先取りできたと環境省は評価しているそうです。 

 

私が書いているのはほんの一部で、とても内容の濃い1冊になっいて、色々なことを知ることができました。

改めて、原発の事故は本当に起きてはいけない事故で、原発に関わる人たちの責任や労力は大変なものだなと。

電気のありがたみを感じ、「節電」意識して取り組みたいと思いました。

 

しかし気になるのが反転耕したけれど、しばらく経って放射線を多く含む土がまた上に上がってきたりしないのかな?ということ。

そうなるとその土地で暮らす人々や、農業を営む方、動物たち、その地で育つお野菜のことも心配です。

 

どうかみんなが無事に過ごせますように。。。

 



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です